蜂に刺されたら

刺激を与えなければ、蜂は攻撃までに段階を踏み、警戒態勢を上げていくため、そうかんたんには刺されませんが、こちらになんの落ち度もなくても、刺されてしまうことは起こりえます。蜂に刺されてしまったらどうすればよいのでしょうか?

蜂に刺された場合の基本的行動

蜂に刺された場合は、まずは慌てずに、刺された場所から静かに離れます。走って逃げたり、手で蜂を振り払おうとしたりすると、蜂を余計に刺激してさらに攻撃されるので絶対に避けてください。まわりにいる蜂たちも刺激されて攻撃してくる場合があります。

蜂から離れられたら、患部を水で洗います。針が残っていたら、ピンセットなどで抜き取ってから洗ってください。患部から蜂の毒を絞り出すようにしながら、洗い流します。水で洗い流すことには、毒の除去のほかに、痛みや腫れを抑える意味もあります。口で患部から毒を吸い出そうとしてはいけません。再び毒を体内に入れてしまうことになります。

患部を水で洗い流したら、抗ヒスタミン系やステロイド系の軟膏を塗り、さらに氷や保冷剤などで冷やします。

ここまでは、蜂に刺された場合の基本的な行動ですが、蜂に刺されたあとに意識がなくなる、嘔吐や下痢、呼吸困難などの症状が見られるようなら、救急車を呼ぶなどして、病院に直行しましょう。特に、以前にも蜂に刺された経験がある方の場合、アナフィラキシーショックのおそれがあり危険です。また、1箇所ではなく、複数箇所にわたり刺された場合も、病院に直行しましょう。

蜂に刺された場合の詳しい処置

それではここからは、蜂に刺された際の対処について、もう少し詳しく説明していきます。蜂に刺された場合は、緊急性を要する場合ではなくても、念のため医師の診断を受けるようにしましょう。

安全な場所への退避

まず第一にやるべきことは、スズメバチの場合でもアシナガバチの場合でも、ミツバチの場合でも変わりません。これ以上刺されることのない安全な場所に静かに避難します。静かに避難するといってもパニックになると大変なことですが、手で追い払おうとするとまったくの逆効果になるため、蜂が多いシーズンにアウトドアなどに出かける場合は、蜂への知識を深めてから出かけるとよいでしょう。少なくとも刺された場所から数十メートルは距離をとってから手当をするようにしましょう。

患部を水で洗い流す

刺された箇所は、針が残っていないかどうかを確認してから、毒を絞り出すようにして水で洗い流します。蜂の毒は、比較的水に溶けやすいという特徴があるため、水洗いはとても有効な処置方法です。

毒をさらに絞り出す

患部付近を指などでつまむようにして毒をさらに絞り出します。口で吸い出してしまうと、毒が歯茎などにあるキズから体内に入り込むことがあるので、口を使うのはやめましょう。

薬を患部に塗る

抗ヒスタミン剤かステロイド系の軟膏を、患部に塗布します。市販薬でも、これらの成分を含む製品があるので、購入する際にチェックしてください。

冷やす

患部に薬を塗ったあとは、保冷剤や氷を使って冷やします。腫れや痛みを抑えられるほか、血管が縮むので、毒の回りを遅らせる効果もあります。これで症状が落ち着いても、念のため病院で医師に診断してもらうと、今後の対処法なども聞けるのでおすすめです。

蜂に刺されることで出るさまざまな症状

蜂に刺された際に、静かに蜂から離れることには、もうひとつの意味があります。それは、毒の回りを遅らせること。体を激しく動かして退避してしまうと、毒が全身に回ってしまう可能性があります。安全な場所まで退避したら、足を高くした状態で仰向けに寝かせ、処置を行います。

蜂に刺された際は、次のような症状がよく見られます。

・局所症状

局地的に表れる症状のことで、患部の痛みや腫れ、かゆみなどがこの局所症状に当たります。蜂の毒、特にアシナガバチの毒は非常に毒性が強いため、短くても数日、長い場合で1週間程度は症状が続きます。これ以上続くこともあるので、必ず医師に診てもらいましょう。

・全身症状

全身に表れる症状で、非常に危険です。緊急事態なので、速やかに病院へ向かいましょう。全身症状は、刺された直後から1時間程度の間に発症することが多いようです。蕁麻疹、めまい、吐き気、発汗などは、全身症状の中でも比較的軽度な症状です。

嘔吐や呼吸困難、意識障害、血圧の低下などの症状は重度の全身症状で、アナフィラキシーショックとも呼ばれ、非常に危険です。症状が重い場合は、救急車を要請し、一刻も早く病院へ搬送します。

ちなみに蜂に刺された際、通常は内科を受診します。

蜂に刺されたあとの注意

蜂に刺されると、意外に全快まで時間がかかることがあります。1週間程度で収まればよいのですが、傷跡が消えるまでには時間を要します。また、「2回目は危ない」とよくいわれますが、その意味についても考えていきましょう。

入浴や飲酒に注意

お風呂に入ると血管が広がるため、血の巡りがよくなると同時に、毒までよく回ってしまうため注意が必要です。飲酒や運動にも同様の効果があるので、蜂に刺されたあとは医師に必ず診てもらい、これらについての指示を仰ぎましょう。

2回目は危ないわけ

これは、100%正しいわけではありません。蜂に刺されるのが2回目だった場合、アナフィラキシーショックを起こしやすくなるというものですが、これは2回目に必ず起きるということではないのでお間違えのないように。ただ、蜂に刺されることで、その毒に対するアレルギー体質になる人もいて、このような方が危険に陥ることがあります。将来に備えるためにも、急を要しない場合でも、蜂に刺されたら医師に診てもらうのはこのためです。

蜂に刺されないために

蜂はニオイや色に強い反応を示すことがあります。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、だからといって完全に蜂を避けられるわけではありません。とはいうものの、対策はしないよりはしたほうがよいことは明白です。ここからは蜂に刺されないためにできることをご紹介します。

ニオイ

実際はよくわからないのですが、蜂は人間が発する汗のニオイなどに反応していると考えられるような行動をとることがあります。食べ物のニオイにも反応するので、蜂を避けるのであれば、強い香りはまとわないほうがよいでしょう。

黒い服を着ない

これもよく語られることですが、本当なのかどうかはわかっていません。駆除を行う業者もこれは感じるようですが、白い服を着ても刺される場合はあります。考え方としては、「濃い色よりも薄い色の服のほうが狙われにくい」「動いているよりも止まっているほうが狙われにくい」になると思います。

山歩きなどの最中に蜂が近づいてきたら、その近くに巣がある可能性があります。蜂は警告の意味で近づいてきていると考えられるので、ゆっくりと後退するか、その場で動きを止め、飛び去るのを待ちましょう。

刺す可能性がある蜂

日本でもっとも怖れられているのはスズメバチの仲間です。非常に凶暴なことで知られている蜂です。アシナガバチは、普段はそれほど危険な蜂ではありませんが、活発に動く夏から秋にかけては、危険な存在になることがあります。毒性が強いため、刺されるとなかなか完治しないという方もいるようです。そのほかにミツバチやマルハナバチなどが、刺す可能性のある蜂として知られています。

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